今年もクリスマスが近づいてきました。
1年でもっとも心に灯のともる季節です♪
おかげさまで、昨年の「Happy TocoとMerry Merry
Christmas」では、多くのかたがたにお力添えをいただき、素晴らしい手芸作品を会場内に展示し、その作品たちに囲まれて、コンサートやおはなし会をすることができました。
そして今年も、開催いたします。
今日まで募集をしておりました手芸作品は、12月6日(日)聖ニコラウスの日に、仙台・茂庭台の『子どもの村 東北』にてご覧いただけます。
クリスマスという言葉じたいは、キリストの降誕を祝うものだとしても、さらに遡ればクリスマスは、キリスト教が布教されるよりもはるか以前からいたるところで行われていた冬至祭が元となったものでした。
寒さは厳しくなり、日一日と太陽の力が薄れるように感じられるなか、「備えた食糧や薪は足りるだろうか、太陽は明日もほんとうにのぼるだろうか」といった不安は膨らむばかりだったことでしょう。
かつては12月25日にあたった冬至の日は、闇がもっとも深くなる日であるとともに、光がよみがえりはじめる日。
暗黒の夜でありながら、だからこそ心に光を灯す、かけがえのない季節。
北にある国々は、不思議なほどに共通したところのある、冬至の祭りをしていました。太陽に感謝し、翌年の豊穣を願い、常緑樹を飾り、食卓を囲み、音楽を楽しむひととき。
宗教をとわず各地で行われていたことが、その後クリスマスに引き継がれていったとき、「光への思い」に多くの人が共通して心を重ねたということを考えれば、私たち日本人をふくめ、時代や地域や宗教をこえた、人間に共通するものが浮かび上がって見えてくるように思います。
震災にかぎらず、人生には、思いもよらない出来事が襲いかかるもので、一緒に暮らしていくはずだった人がそばに居なくなったり、続くはずだったことが断絶したり、また残酷な仕打ちを受けて希望が見えなくなったりすることも。
差別に苦しんだり、戦争に痛めつけられたり、人が人を苦しめる歴史も根深いものがあります。
それでも、夜はかならず明け、心に光が灯るひとときはまたやってくる。そういう願いと想いの象徴が、かつての冬至祭であり、クリスマスのように思うのです。
そのような気持ちを音楽と空間にこめて、「Happy TocoとMerry Christmas♪」をみなさまとご一緒に、と思っております。
12月6日(日)、『子どもの村 東北』にてお待ちしております。